【解説】コインチェック取扱通貨~Nem(ネム)とは~

 銘柄 コード 発行
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 その他
・ネム
NEM 89億 7位
  • スタート: 2015年3月31日
  • 開発者: Utopianfuture
  • 暗号化方式: Ed25519
  • 認証アルゴリズム: Proof of Importance(PoI)
  • 承認時間: 約1分

仮想通貨Nem(ネム)はNew Economy Movement(新しい経済運動)の略称でしたが、現在は固有名詞として使われています。

日本でも注目を集めているNem(ネム)の将来性と特徴、その他仮想通貨との比較についてご紹介していきます。

1.仮想通貨Nem(ネム)とは

ネム(NEM)は2015年に公開された、ブロックチェーン技術を応用して生まれた技術であり、ネム(NEM)をプラットフォームとした仮想通貨として、ゼム(XEM)が有名です。

ネム(NEM)はビットコインやイーサリアムと同様に、分散型台帳技術「ブロックチェーン」を利用しており、P2Pネットワークで任意のノードが取引を承認し、その取引をブロックに格納しながら処理していく、不正や改ざんが難しくなっております。

出来る範囲は広くなっており、イーサリアムで実現されている「スマートコントラクト」も実装が可能で、さらに独自のトークン(通貨)発行なども可能です。

NEMはPoI (Proof-of-importance)という仕組みを使っています。これによって(ビットコインやイーサリアムと違って)、NEMは電力をあまり消費せず、そしてよりセキュリティ上堅牢なものになっています。マイニングにおいて(ビットコインやイーサリアムのマイニングと違って)、ネットワークの維持のための膨大な電力を必要としません。シンプルで安価な、例えばラズベリーパイのようなコンピュータでも、NEMのノードとして実装することができます。(ラズベリーパイとは、35ドル程度で販売されている小型コンピュータのこと。電力をほとんど消費しない。)PoIの仕組みのおかげで、NEMを単に貯蓄するだけでなく、実際にNEM使うことも容易になります。さらに詳しい説明は、前に書かれたこちらの記事を参考にしてみてください。
公式ホームページより

2.仮想通貨Nem(ネム)の特徴

・ビットコインとの比較

認証アルゴリズムの差

ビットコインは認証アルゴリズムにPOW(Proof of Work)を採用していますが、NEM(ネム)は、「POI(Proof of Importance)」という技術を採用しています。

1秒当たりの処理できる量の差

ビットコインのトランザクション処理は最大7tpsですが、NEM(ネム)は2tpsとなっております。
※tps:1秒間に処理されるトランザクションの単位のこと
ビットコインよりも処理量が少ないので駄目じゃん。と思うのですが、2017年夏以降に実装予定である「カタパルト(Catapult)」の処理能力はプライベートチェーン「mijin」の実証実験で4,000tpsを記録しております。
NEM(ネム)も同様の処理速度を持つとすれば、「Ripple」の3倍~4倍の処理速度であり、全世界で一番多くのクレジット会員数を誇る「VISA」の平均スループットに匹敵するほどの能力だと言われております。
※VISAスループット最大56,000件なので、まだまだVISAには届きません。

また、NEM(ネム)は既に発行上限約である90億XEM(8,999,999,999)発行済みで、発行枚数が徐々に増えていく通貨とは異なり、NEMを保有または使用する人が増えれば増えるほど、価値は必然と上がっていく仕組みとなっております。

・Etherium(イーサリアム)との比較

NEM(ネム)はプラットフォームとしても優秀で、イーサリアム(Ethereum)同様に独自トークン(仮想通貨)を作ることができます。
イーサリアム(Ethereum)を一から十まで自分で作るオリジナルのWEBサイトに例えるなら、NEM(ネム)はショッピングサイトに自分のお店を出展する感じです。(楽天に自分のお店を出す感じ)
NEMはAPIを提供するようなイメージで「ネームスペース」と「モザイク」でトークンを簡単に作成できるのです。
要するにイーサリアムではトークン開発者の技術力により不具合が起きる可能性があるのに対し、NEMでトークンを作成した場合はコア部分はNEMに依存するため、不具合が起きにくい仕様となっています。
最近テックビューロがICOソリューション「COMSA」を発表しましたが、ここでICOするトークンはNEMをベースにして作られるため、NEMを活用したトークンはさらに勢いを増して行くことが解ります。

・ハーベスティング(収穫)

ビットコインなどで言う「マイナー(採掘者)」は、ネムにおいては「ハーベスト(収穫者)」と呼ばれ、承認する行為は「ハーベスティング」と言われています。

基本的には、ブロックチェーン技術の応用なので、ブロックごとに承認していくという構造はビットコインなどと変わりません。

イーサリアムやビットコインは、ブロックチェーンのブロックを生成したマイナーに対して報酬を与える一方で、ノードを起動させ続けることやネットワークのスループット(処理能力)を助けることに対しては、報酬などの動機を一切与えていません。NEMはその点スーパーノードという高機能なノードを動かしている人に対して報酬を与えています。(このスーパーノードのおかげでライトウォレットが高速かつ安全に機能します。)これらの報酬は、NEMネットワークのブロックが最初に生成された時期に、確保されていたもので、数年間計画されていたものでした。また、このスーパーノード用に確保していた報酬を渡し終えたあとも、常にネットワークを維持する動機があります。10,000XEMを持っている人は誰でも、ハーベスティングノードというノードを作ることができ、トランザクションの手数料を得ることができます。(受け取れる手数料の量は、PoIの仕組みによって決められるノードの「重要度」に基づいて決められます。)さらに、大量の電力を消費する高価なマイニングマシンを買う必要はなく、NEMのハーベストには、ラズベリーパイのようなシンプルな小型コンピュータで十分です。
公式ホームページより

もう少し簡単な解説として

みんなが払った手数料をもらう作業をすること。bitcoin等でいうマイニング。
トランザクションをブロックにまとめてブロックチェーンに記録するとまとめたトランザクションが払った手数料がもらえる。
それができる人はおよそ1分に1回Importanceを元にランダムで決まる。
ハーべスティングとは

・PoI(Proof-of-importance)~プルーフ・オブ・インポータンスとは

NEMの大きな特徴として、コンセンサスアルゴリズムに「プルーフ・オブ・インポータンス(Proof of Importance)」を採用していることが挙げられます。

これは、ビットコインのPoW(プルーフ・オブ・ワーク)やイーサリアムのPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の問題点を解消したものになっています。

簡単に説明すると、電力をたくさん使ってトランザクションを処理する(POW)よりも、たくさんNEM(ネム)を使って経済活動を促す人(POI)の方が認証されるという仕組みです。
ようは10,000XEM(ゼム)以上持っている人は、承認する権限があり、XEM(ゼム)をただでもらえるということになります。

PoWやPoSでは、お金に物を言わせることで、一定の富裕層が設け続けてしまうという資本の集中化が構造上起きてしまいます。

それに対して、NEMのPol(プルーフ・オブ・インポータンス)は「ユーザーの重要度」によって報酬が分配される仕組みになっています。

重要度の決まり方

NEM(ネム)のアルゴリズムでは、「基軸通貨XEM(ゼム)の保有数」と「取引の頻度」ということが、「重要度」に大きな影響を及ぼします。

ただコインをたくさん持っているだけでは報酬は得られず、必ず取引しないと重要度は高まりません。
もちろん複数の複雑なアルゴリズムも重要度の算定要素となっているので、一概に「保有数」と「取引頻度」だけで重要度を判断しているわけではありませんので、ご注意ください。

・「EigenTrust++」を採用することによる、高いセキュリティの実装

高いセキュリティを備えていると言われておりますが、そもそもNem(ネム)はセキュリティメインで構築されている仮想通貨になりますので当然と言えば当然になります。
ネットワーク上のさまざまな処理(コンピュータのやり取り)を評価し、最も信頼できる処理を選択します。
また、暗号通貨の歴史の中ではじめて、ノード間の同一時間での同期と、以前の暗号通貨には見られない革新的なスパムプロテクション(スパムの排除機能)を備えています。

・開発言語がJava及びJavascript

NEM (ネム)は、システム開発では標準的な方法になりつつある「テスト駆動開発」を使用して構築され、プログラミング言語としては扱えるエンジニア数世界的に多いJava および Javascript で書かれています。そのため、エンジニア不足といわれる昨今ですが、エンジニアが参加しやすい環境のため、コミュニティも活発となり、成長速度が速いと言われております。

また、NEM(ネム)の開発 チームには、優秀なエンジニアが多く、その他様々な分野のプロフェッショナルが世界中から100人近くが賛同してプロジェクトを進めております。

3.仮想通貨Nem(ネム)の将来性

Nem(ネム)は今非常に注目されている技術であり、Pol(プルーフ・オブ・インポータンス)も、ブロックチェーンにおける問題点を解消するソリューションとして注目されています。
価格についても上がってきており、時価総額も上昇し仮想通貨TOP10に入っています。

 

今後は、Nem(ネム)あるいはMijin(ミジン)の技術を本格的に採用する企業が出てくると、そのニュースに反応してどんどんと価値が上がっていくのではないかと思われます。

Mijin(ミジン)の関係性

Mijin(ミジン)とは、2015年の秋頃からテックビューロ専属となった3人のNem(ネム)のコアデベロッパーたちによって開発されている、プライベート型ブロックチェーンのことです。

国内最大級の仮想通貨取引所Zaifを運営するテックビューロ社は、Nem(ネム)と同じAPIを利用してMijin(ミジン)というプライベートブロックチェーンを開発しました。
Mijin(ミジン)は金融機関のコスト削減を目標とされ、住信SBIネット銀行などが運用テストを実施しています。

Nem(ネム)が公開型ブロックチェーン、Mijin(ミジン)はプライベート型ブロックチェーンと考えておけばよいでしょう。

・注目の「COMSA(コムサ)」とは

企業が法的な問題もクリアしつつ、安心安全にICO・トークン発行・ブロックチェーンを用いたサービスを行うためのプラットフォーム。
参考ページより

COMSAはイーサリアムが持つ機能をさらに安全性を高めたもののようです。
さらに、ビットコイン・イーサリアムと連携することも可能となるとのこと。

・カタパルト(Catapult)プロジェクト

「Catapult(カタパルト)」とは、テックビューロ社とNem(ネム)のコアデベロッパーが共同で開発している次回アップデートプロジェクトのことです。
これは、Mijin(ミジン)を改良したもので、処理速度がビットコインの何千倍にもなる注目されている技術になります。

カタパルトは金融機関がブロックチェーン技術を使用することに特化した設計になっていると言われ、かなり影響力があるアップデートであります。

4.仮想通貨Nem(ネム)の購入方法

国内では、「コインチェック(Coincheck)」か「ザイフ(Zaif)」で取引が可能です。

・コインチェック(Coincheck)の場合

コインチェックの「コインを買う」から購入することが可能です。

Nem(ネム)だけでなく、Ethereum(イーサリアム)やRipple(リップル)、Zcash(ジーキャッシュ)の取扱いができる注目の取引所「コインチェック」についてはこちら

【必須】日本で最も評判の取引所「コインチェック」の正しい使い方とメリット・デメリット

2017.09.14

・オススメはザイフ(Zaif)!

テックビューロ社が運営している取引所であるZaif(ザイフ)でもNem(ネム)の購入は可能です。

5.狙い目とまとめ

Nem(ネム)については、ホットな話題が目白押しとなっております。
まだまだ価値が低いので、これから仮想通貨を持ちたい人にはオススメの仮想通貨になります。
期待のアップデートである「カタパルト」の実装や、話題のICO「COMSA」のトークンセールも始まっておりますので、是非チェックしてみてください!

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